2021年6月13日日曜日、有楽町よみうりホールで開催された「三遊亭円楽・伊集院光 二人会」昼の部に行ってきました。
伊集院さんがほぼ30年ぶりに落語をするこの落語会、5月12日のチケット発売日に秒で完売し、5千円のチケットが転売サイト(転売買ダメ、絶対)で5万円で取引されるほどのプラチナチケットでした。
チケットぴあ、イープラス、ローソンチケットのうちローチケが一番繋がりやすいだろうと推測、また、ゲストも夜の部の爆笑問題より昼の部のナイツの方が世間的な人気から取りやすいだろう(それに自分もナイツの漫才大好きなので)と一応戦略的なことを考えてはいましたが、発売当日奇跡的にネットがつながったときは自分でもびっくりしました。
当日、開場時間の12時とほぼ同じ時間に会場に到着。すでにグッズ販売に長蛇の列ができており、当初はパンフレットと扇子を買おうと考えてましたが並んでいる途中で和紙ステッカーを皮切りに次々とグッズが売り切れてついには扇子も売り切れ。結局パンフレットとトートバッグを購入しました。
グッズ購入後、二階席の自分の席に着席。周りを見回すと結構な数の空席が!「転売ヤーの野郎め(怒)」と一瞬怒りがこみ上げましたがよくよく考えたらソーシャルディスタンス対応の空席でした(恥)。
会は円楽師匠と伊集院さんのトークコーナーから始まりました。冒頭で円楽師匠から伊集院さんに「柳の下に泥鰌はいるね。また秋か冬に二人会やろう。」との奇襲攻撃があり、伊集院さんはそれに戸惑いながらも快諾してくれました。このやりとりを聞くまでは、プラチナチケットで来れない人が多い会だし、伊集院さんが落語をやるのは今日で最後かもしれないし、伊集院さんファンとしてはライト層(馬鹿力たまにしか聴いてません。でも「のはなし」は全巻持ってる!)である自分のような者がこの会に来てもいいのかしら、と若干の後ろめたさを抱えていました。が、「これからも伊集院さんの落語を聴く機会があるんだ」とわかってだいぶ気が楽になり、その後は心の底からこの落語会を楽しむことができたのでした。
最初は三遊亭一太郎さんの「元犬」。知りませんでしたが円楽氏師匠の息子さんの会一太郎(あい・いちたろう)さんで本業は声優とのこと。(ちなみに円楽師匠の本名は會泰通(あい・やすみち)。伊集院さんの本名が篠岡健(田中健)っていうのは常識ですかね。)達者な落語でしたが若干早口に感じたのでゆっくり演ればもっといいなと思いました。
続いて伊集院さんの「厩火事(うまやかじ)」。まくらで、「無駄話をすることが仕事なのでいくらでもしゃべれる」「登場人物の名前(おさきさん)を言うと落語が始まってしまう」となかなか落語を始めない伊集院さんが面白かったです。この会の前に「予習」として聴いていた「深夜の馬鹿力」「伊集院光とラジオと」で横浜にぎわい座での予行演習のことを聴いていたので「厩火事」を演ることは知っており、また「厩火事」は他の落語家さんでも何度か聴いたことがある噺でしたので、最初のうちは伊集院さんのいろいろな工夫に(なるほどそうきましたか)とある程度分析的に聴けていました。が、途中からはすっかり話に入り込んでしまい、最後におさきさんが安堵して泣くところは感情移入してちょっと泣いてしまいました。厩火事で泣くとは!伊集院さんの落語はやっぱり凄かったです。
仲入り休憩のあとは、ゲストのナイツの漫才。隙あらば野球の話をしようとする塙さん、笑いました。
(漫才の一部ネタバレ)
KAT-TUN:清原、アスカ、高知東生、田代まさし、内海桂子、そしてのりピー。
あとこれも面白かった。
塙:クイズです。薩長同盟を成功させたのは「なに竜馬」でしょう?
土屋:だいぶヒント出してきたね
塙:1番松原、2番ウィーラー、・・・5番坂本
土屋:2番ウィーラーだいぶ無理あるね
塙:坂本にはもっと早い打順を打っていただきたい
トリは円楽師匠の「一文笛」。上方落語の桂米朝師匠がつくった噺で、円楽師匠はざこば師匠から教わったそうです。自分は円楽師匠の落語を聴くのは初めてで、演目も初めて聴くスリの噺でしたが「何だこの話は」って感じで面白かったです。
素晴らしい会でした。
夜の部では伊集院さんは「死神」をやったそうでそっちも聴きたかった!&いつか聴きたい。
次回のチケット争奪戦にも(もちろん正攻法で)参加するぞ~
(蛇足)
伊集院さんが舞台に登場したとき「あっホンモノの伊集院光だ!動いてる!でかい!」と感動しました。それを考えると毎回本物に会えるライブ演芸ってありがたいものなんだなという当たり前のことを再認識しました。